1勝12敗
1勝10敗
1勝5敗
1勝13敗・・・・

60代の就活の話です。

ひえ~?!
そんなに就活が大変なの~?!

思わずそう思ってしまいそうですが、なんの、なんの…
60代の先輩諸兄の話によれば、3年前と比べれば雲泥の差!
仕事内容の幅はずいぶん広がってきているようです。

履歴書出しても、たしかになかなか決まらない。
何回出してもNG、NG。
NGを食らい続けるのがとにかく精神的にキツいというのは、若者と同じ。
いや、むしろ若者以上にシニア世代は凹みます。
それでも3年前の就活の時には、仕事内容は警備と清掃と介護がほとんどで、仕事内容を検討するのはかなり厳しかったと言います。
それに比べれば、そりゃあもう全然違う!と。

この日、私は60代の男性の就職祝いに同席させてもらいました。
彼は64歳。
11年前、彼はリーマンショックのときに大量解雇する側の立場を担い、断腸の思いで自分より後輩たちの退職を促し続け、それをやり遂げたら、今度は自ら早期退職しました。
その後、いくつかの仕事を経験していますが、毎回その就職には大変苦労していました。
が、今回の就活ではその時のいくつかの就職先の経験が評価されたそうです。
今回、書類から面接に複数社進んだそうですが、その際に毎回「そのご経験を見て会いたいと思った」と言われたとか。
最終的に決まった会社では、「ぜひあなたのような人にお願いしたい」と乞われて、プロジェクトマネージャーを担うことになりました。
そう語る彼の顔は実に晴れ晴れしていました。
大きな苦労は、やっぱり報われる…。
月曜から金曜のフルタイムが始まります。
たしかにどこから見てもまだまだ若く、当分リタイアしそうには見えません。

人生、山あり谷あり。
いい時もあれば悪い時もある。
どこで何が功を奏すかわからないものです。

今までの経験を活かしたい、活かさねばと思う人が多いようですが、その「今までの経験」というのが何なのか。
つい、輝かしくイキイキと働いていた時の「業務内容」と思いがちですが、必ずしも活かすのは輝かしい「業務内容」とは限りません。
業務に付随したちょっとした経験だったり、そのときの人間関係だったり、仕事と両立していた仕事ではない何かだったり、あるいはイキイキではなく苦しかった時の経験だったり…。
特にシニア世代の場合は、若かったらなかなか経験できない「何か」を、求められている場合もあるかもしれません。

就活がうまくいかないのを繰り返しているうちに、仕事を探すことすら諦めてしまう人をしばしば見かけます。
それが仕事だけでなくさまざまなことへの意欲を減退させ、次第に生きる意欲すら失っていくとしたら、あまりに残念ではないでしょうか。
今、シニア世代の働く環境は確実に変わり始めているようです。

就職活動するシニア世代は、もしかしたらNGを食らい続けて凹むことがきっと少なくないでしょう。
だけど、それでもくじけず頑張ってほしい。
50代60代は多少鬱陶しくても使える、労働力不足だからというだけでなく、その働き方を歓迎しよう、
という輩も出始めているように思います。

早々と早期退職する人も、雇用延長や再雇用が終わる人も、
新しい仕事に挑戦してみよう、もう一回就職しよう、という人だったら、
いつかきっと「ぜひ来てほしい」と言う人と出会える日がきっと来るはずです。

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