父が初めて、家族の付き添いではなくヘルパーさんの付き添いで病院に行きました。
父の急な病院通院が頻繁になってくると、家族の付き添いはそうそう難しくなってくるので、お願いしてみることにしたのです。
ここに来るまでの道のりはどれだけ大変だったことか…(苦笑)。
今回の通院は、息苦しさが続くので呼吸器科に見てもらうためでした。
毎週木曜しかいない先生で、父が信頼しているお医者さんです。
結果は異常なし。
父の息苦しさは、高齢で筋肉が衰えたことによるものという診断でした。
その先生はに見てもらうのは1年ぶりで、父が痩せたことを先生はとても気遣ってくれたそうです。
息をするのも筋肉を使うのだからと、
毎日なに食べてるの?
奥さん、ちゃんと料理してくれてるの?
子どもは?
娘? あー、娘さんがいるの? え?3人も?
別に暮らしてるの?
どこにいるの? なんだ、東京?
娘さんご飯作りに来てくれないの?
先生は父を心配していろいろ聞いてくれたそうですが…。
(上記は付き添ってくれたヘルパーさんの話)
我が家では、母が朝昼晩毎日、父の食事を手作りしています。
母は加工食品はほぼ使わず、お味噌や梅干し、らっきょうの甘酢漬けまで、全て母の手作りです。
それでも、なかなか父の口には合わず、
お医者さんって、そういうこと言うんだ・・・
その日は父が帰ってくるタイミングに妹が実家に待機していたのですが、
帰るなり、父が母を怒鳴ってしまったそうです。
お前のせいで恥をかいた。
まともなものを食べさせてもらっていないんだろう?と。
その後、私も父から何度も言われました。
娘さん来てくれないの?と言われたんだぞ。
父はさすがに私を怒鳴ることはしませんでしたが、お医者さんにそんなことを言われて、さすがに家族はがっくりです。
しかも、初めての外部ヘルパー利用という、我が家にとっては大挑戦のタイミングで。
たしかに食事の問題は大きいのでしょう。
でもここまでやっている母を誰が責められるんだろう。
娘としては、そう思わずにはいられませんでした。
しかし、ここにはもう少し背景があるように思います。
一般的に病院は、ほとんどお医者さんは目の前のパソコンを見て入力するばかりで、
大して話を来てくれません。
けれども、その先生はそこまで言うくらい、父の目を見て父を気遣い、父の話もたっぷり聞いてくれたようでした。
付き添ってくれたヘルパーさんも、そんなこと言うなんて、とは思ったけれど、先生は決して意地悪ではなく、ひたすら父の味方、父の立場に立って心配してくれているのがよく分かった、と言っていました。
だから、その先生に言われたことが、父の心には特別響いたのでしょう。
それにしても・・・・
家族としては複雑です。