私は、40代50代から考える終活の奥深さやおもしろさを感じてきました。
後半の生き方を考える上で、終活とは有意義だし、自分の人生を見直すきっかけにもなるからです。

だから「失敗しないエンディングノートの書き方」を書いたし、
「生き方を考える」ためのエンディングノート講座を継続的に行ってきました。

今年の4月からは、もっと手前、終活って何かをまずは知ってみようと、入口のところから少しづつ一緒に考えるための、「終活を知ってみよう会」のお手伝いをしています。

これは毎月1回、第3火曜日の午後開催しているもので、
毎回テーマを設定し、前半はその周辺情報を提供し、後半はそれについて疑問なこと、気になることを参加者で語りうのですが、少人数だからこそ、深い深い話になっていくこともあります。
そこで新情報が飛び出すこともあります。

今月のテーマは、「私の”終の棲家”はどこだろう?」でした。

このテーマを設定したのは、最近友人から「終の棲家を買いました」と連絡がきたからでした。
その友人は50歳のシングルガールで、親と住む実家を出て、自分のマンションを購入したのだそうです。

“終の棲家”とは、死を迎えるまで生活する住まいを意味します。
50歳の彼女がどこまで本気で言ったのかはわかりませんが、そろそろ意識するお年頃になったのかもしれませんね。

「終活」って、とかく葬儀やお墓や相続に注目されがちなのですが、
人生を最期まで悔いなく生きること、どう生ききるのかを考えるとき、葬儀やお墓や相続もたしかに大事だけど、そこに行くまでの暮らし方がそれ以上に大事だと私は思っています。
この「終活知ってみよう会」では、今までには葬儀やお墓などもテーマの一つとして設定したことがあったのですが、そんなわけで、今回敢えて「終の棲家」を「終活」の1テーマとして取り上げました。

最期までどこで過ごしたいか。
住み慣れた家もいいけれど、高齢だからこその数々の選択肢…。
死を迎える場所も、時代とともに変化してきています。
どんな選択肢があるのか、時代の変化や最近の傾向を学びつつ。

いよいよ始まるというとき、
会場の笑恵館にしばしばいらっしゃるお馴染みさんが、たまたまおいでになりました。

あら、今日は何があるの?

興味津々な感じで聴いてこられたので、主催者が「終活が知ってみよう会」であることを伝えたところ、その方はこう答えたのです。

終活? 終活なんて、大っ嫌い!

終活に興味がない人はいるでしょうが、「大っ嫌い」とはびっくりしました。
「死」は必ず訪れることで避けることはできないし、それを考えることは自分らしく人生を生きることにつながると思っている私にとっては衝撃的でした。

「○○さん(その人の名前)みたいな資産家さんは、何も考えずにいたら遺される者は大変なことになるのでは?」
主催者がそう言ったところ、

大変な思いをすればいいの。大変にさせてやるの。
だから何もしないの。

「終活は、子どもに迷惑をかけないようにするために」という声をよく聞きます。
だからその逆だってあるんですね。
「終活をしない」という子どもへの意地悪とでも言いましょうか…

その方がなぜそう思うようになったのか~~~私にはそれが気になりましたが、
「終活をしない」というのはその方の選択。
気づいてみたら何もしていなかったという人や、考えなくてはと思いながら何も考えていない人よりも、はるかにしっかりしており、きちんと選んでいるのです。
「何もしない」と決める選択も、いわば終活の一つなのかもしれません。