男女の違い、
男だから、女だから、・・・
そんなことを言っているのは、男と女のライフスタイルが明らかに違っていた頃の話。

今は、
男のような暮らしをいれば、女だって男と同じように思い、
女と同じような暮らしをしていれば、男だって女と同じように思うような気がしてなりません。

定年を迎えた時の気持ちも、きっとそうなのではないでしょうか。

かつては雑誌「百歳万歳」の編集長として、35年間働いてきた植松紀子さん。
子どものようにかわいがっていた雑誌「百歳万歳」を他の人の手に譲ってからしばらく、仕事をしない時間が訪れました。

ずっと仕事していたせいか、仕事辞めるとフワフワするの。

雲の上を歩いているみたい

その時の気持ちが、「フワフワ」。
地に足がついていないような、足元がおぼつかないような、
まさに「雲の上を歩いている」気持ちだったそうです。

「濡れ落ち葉」とか言われる、定年した男性の気持ちがわかった。

例えばカルチャーセンターに通ったり、好きなことをしたり、
仕事ではないことをしてはみるのだけど、
なんだか気持ちがはっきりしない、すっきりしない。

その時、定年した男性って、こんな気持ちなのかなと思ったんだそうです。

それはきっと、植松さんが何よりも仕事が好きだったからかもしれません。

 

もうすぐ50歳になろうとする別の女性は、
趣味自体が仕事と近いこともあって、なんだかんだと仕事ばかりしてきました。
お休みの日は仕事にも生かせるからと、美術館巡りをしたり旅をしたり。
一人遊びが好きだから無理に友達を増やすこともせず、ハタと気づくと知り合いや友人は仕事関係の人ばかり。
もしも仕事が終わりとなったら、私には何のつながりもなくなってしまうかもしれない…と不安な気持ちになるそうです。
私自身も、50歳目前まで会社員として働き続けてきました。
子どもがいないからママ友もおらず、気づくと地域のネットワークはほとんどありませんでした。
仕事がなくなると何をしたらいいかわからなくなるような、そんな感覚は否定できません。

定年した男性を「濡れ落ち葉」などと揶揄するけれど、実はあまり変わらない女性は少なくありません。

かつては男並みに働き続ける女性が少なかったから目立たなかったけれど、
今、定年まで働き続ける女性が増えてきました。
たしかに、
仕事が好きで頑張ってきた人、使命感で頑張ってきた人、仕事に逃げて働いてきた人など
働き続ける背景はさまざまでしょう。

それでも植松さんのように、
定年を迎えたときに足元がおぼつかない気持ちになるのかもしれません。

しかも働いてきた50代女性には、シングルの人、子どもを生まずに働き続けてきた人が多く、
そうなると私のように、ママ友のような地域ネットワークを持っていません。
地域ネットワークやいろいろなコミュニティに所属している専業主婦経験者や子育て経験者とは対照的です。

けれども会社一筋で働き続けてきた女性は、
会社というコミュニティに所属している安心感があり、
次から次へとミッションが降ってきて、仕事以外のつながりを持ちにくいのでしょう。
目先のことに追われているから(それで充実感を得ているから)、なかなか先のことを考えることがないのだと思います。
う~ん、単に先送りしているだけ?
見ないようにしているのかもしれません。

定年に向けてどうするのか、どうしたいのか。
定年になったらどうするのか、どうしたいのか。

仕事一筋で頑張ってきたからこそ、本当はそういうことを少しづつ考えておくことが必要です。
考え始めることが、実は自分を大事にすることにつながると思います。

私の周りにはそういうことをしっかり考えて早めに会社を卒業した人がいますが、彼女は実にしなやかに生きています。

定年とは仕事の終わりの年だけでなく、
人によっては新しい仕事に挑戦する年、仕事をペースダウンさせる年、新しい道に踏み出す年……

定年まであと○年・・・
そんなことを考える女性を、私は「定年女子」と呼んでいます。
定年を意識することは、自分の生き方働き方を今一度考える大きなきっかけになるはずです。

 

 

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